概要
2025年9月17日に実施された20年物国債の入札は、応札倍率が4.00倍と2020年5月以来の高水準を記録しました。これは、過去12カ月の平均である3.21倍を上回る結果です。最低落札価格は97円90銭で、市場予想の97円80銭を上回りました。 市場の反応と背景 今回の入札は、政治的な不透明感や財政政策に対する懸念が高まる中で行われました。特に、日銀の利上げに関する見通しが不透明であることが、投資家の心理に影響を与えています。
応札倍率の上昇は、投資家が高利回りを求めていることを示唆していますが、同時に市場の不安定さも反映。
需給:6月以降の超長期発行減額(計画)と、足元の良好な非価格競争の消化が上振れた供給懸念を緩和。
政策:BoJは買入れ運用を通じて市場機能の回復とボラの抑制を志向。入札通過で超長期のスパイクは一旦沈静化しやすい。
リスク: ①国内CPI上振れ/賃金データ強含みで長期実質金利の上昇、
②補正等で将来の増発観測が再燃、
③海外長期金利上振れ波及。これらは次回以降のテール拡大・倍率低下リスク。